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月刊誌アクタスに「講談 世紀の二枚舌」コーナーに掲載されたものです。

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倫敦屋マスター世紀の二枚舌バーテンダー戸田宏明連載

講談 世紀の二枚舌(8)

 却て、前回は「金沢城の地下に国際会議のできるコンベンションホールをつくる」というお話でした。要するに村起し町起し再開発なんてものは地域内の人口移動、経済移動規模で考え行うものでなく、国内的国際的に認知されてはじめて大いなる成果が上がる。それを隣の村から数十人、隣の町から数百人やってきたという、誠に御粗末なレベルで考えるから起しにも立しにもならないと申し上げました。そして「東山地区と片町地区を地下賑わい横町で最短距離で結ぶ、中心部一等地の地上・地下の多角使用も有りや」というお話も弁じさせて頂きました。更に付け加えまして、「旧県庁跡地周辺に各放送局を集めまして21世紀型メディアシティをつくる」という大風呂敷をも広げさせて頂きました。
 また、お噺の書き足りませんでした「世界一高い共同アンテナタワーを金沢のシンボルとして高層建築物の***におっ建てまして、地下ケーブルにて各社、各放送局を繋ぎますれば、これまた金沢の名所となりましょうや」という一席、全然拵えた様な馬鹿げたお話で御座居ましたが、これがどういう訳か非常なる喝采を博しましてヤンヤのお手紙を頂戴いたすという羽目に相成りました。しかし小生、単なる「人呼んで遊び人の金さん」。他意も本意もない全くの唯の講談、作り話、空想、二枚舌。どうぞ一時の気休めにと御一読下されば勿怪の幸いに御座居ます。七重の膝を八重に折り深くお願い申し上げます。
 そこで今回も懲りませず地下のもぐり戦法にて相務めさせて頂きます。しかし、このもぐり戦法はベトナム戦争でも立証済みの立派な戦法なり。しかも用地買収、周辺アクセス工事、駐車場を含む環境問題等々も併せ考えてみますれば非常なる得策ともいえるんです。然れば大上段に「中央公園の地下に国際サッカー場をつくっちゃおう」というのが今回の主題目であります。ヘィ
「東西南北、世界中どこを見渡したって地下のサッカー場というのは聞いたことがないな」
「21世紀の考え方は、世の中にないからやってみるという発想でなくてはいけない。情報が瞬時に伝わり、成功事例のモノマネが通用しなくなる。ビザ、交通ルートもオープンになって世界各地への移動が格別に短縮され、国家間の移動が激しくなる」「するとその地下サッカー場に、世界のサッカーチームを呼んでこようっていうのかい」
「その通り。Rマドリードしかり、ユベントスしかり、契約金の高い人気のある選手を集めて強いチームをつくる。すると運営が大変だ。そこで資金集めにシーズンオフツアーを行う」
「今年のRマドリードのアジアツアーもそれだったのか。そのツアーを金沢に持ってくるって寸法かい」
「世界チームのシーズンオフの練習場に無料提供する手もあるが、世界の都市間で文化・経済中心の姉妹都市交流というのがある。そこでスポーツと祭り中心の兄弟都市で結びつくというのはどうだ」
「成る程、姉妹都市があって兄弟都市がないとはおかしな話だ。世界各国の有名祭りのある都市や世界リーグのホームチームを持つ都市と兄弟都市になるか。そうすると自ずからベッカムやカーンやロナウドがやってくる。こりゃ凄い」
「これこれ、松井選手を忘れては困る。郷土の誇りだ」
「するとニューヨーク・ヤンキースもやってくる。しかも世界のニューヨークと兄弟都市だ。こりゃいいや。いいねぇ、金沢」

 


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